CHITTOKU NEWS 14 / 2026.08

2026年秋、まだ間に合う設備投資支援

省力化投資補助金と製造業向け企業立地制度

情報基準日:2026年8月19日最終更新日:2026年8月19日

2026年度の自治体補助金は公募を終了したものも増えています。しかし、設備投資や工場の新設・増設を検討している企業にとって、活用できる支援策がすべて終了したわけではありません。 今から検討できる代表的な制度として、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」第8回、長崎市の設備投資補助金、都道府県・市町村の企業立地支援制度があります。

SUMMARY

2026年8月19日時点で確認した主な更新点

省力化投資補助金(一般型)第8回は、2026年8月18日に公募要領が公開されました。公募期間は、申請受付が2026年9月中旬予定、公募締切が2026年10月中旬予定です。 申請前には、GビズIDプライム、対象経費、賃上げ要件、投資回収期間、交付決定前の契約・発注禁止を確認します。

長崎市では「チャレンジ企業応援事業費補助金」と「省エネ設備等更新支援補助金」が募集中です。いずれも予算到達で早期終了する可能性があり、交付決定前の着手は避ける必要があります。 東京都の「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」は、第13回受付終了後、第14回の申請受付予定が案内されています。

POINT

2026年秋の設備投資支援で押さえたいポイント

省力化投資補助金(一般型)第8回は公募開始済み

第8回は2026年8月18日に公募開始、9月中旬に申請受付開始、10月中旬に公募締切、2027年2月上旬に採択発表予定です。申請にはGビズIDプライムが必要なため、設備選定と並行して早めに準備します。

補助上限は最大1億円、賃上げ要件も重要

補助上限は従業員数に応じて750万円から8,000万円、大幅賃上げ特例の適用時は最大1億円です。基本要件には労働生産性の年平均4.0%以上向上、1人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上増加、事業所内最低賃金の地域別最低賃金+30円以上などがあります。

長崎市と企業立地制度も並行確認

長崎市では新事業・生産性向上や省エネ設備更新を支援する制度が募集中です。東京都の設備投資支援も次回公募予定を確認しつつ、工場の新設・増設・移転では、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県の企業立地制度も事前相談の候補になります。

SUBSIDY

中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回

第8回は2026年8月18日に公募開始、2026年9月中旬に申請受付開始、2026年10月中旬に締切、2027年2月上旬に採択発表予定です。 公式資料は、事務局のスケジュール第8回公募要領を確認します。

  • 対象事業:生産・業務プロセス、サービス提供方法の省力化を行う事業
  • 対象設備:ICT、IoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、個々の業務に応じて専用設計された機械装置やシステム
  • 対象経費:機械装置・システム構築費は必須。運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費も対象になり得る
  • 補助率:中小企業は1/2、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3。最低賃金引上げ特例では中小企業の補助率が2/3になる場合あり
  • 補助上限:5人以下750万円、6から20人1,500万円、21から50人3,000万円、51から100人5,000万円、101人以上8,000万円。大幅賃上げ特例時はそれぞれ1,000万円、2,000万円、4,000万円、6,500万円、1億円
  • 事業実施期間:交付決定日から17か月以内、採択発表日から19か月以内

応募申請では、事業計画書を申請者自身が理解して作成し、省力化指数、投資回収期間、付加価値額増加、賃上げ計画を示す必要があります。補助対象経費は、交付決定日以降に契約・発注等を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了したものに限られます。

歯科医業を営む医療法人も対象になり得ます

第8回公募要領では、補助対象者の区分に「歯科医業を営む医療法人」が含まれています。医療法に基づき都道府県知事の認可を受けて設立され、従業員数300人以下であることなど、公式公募要領上の要件を満たす場合に対象になり得ます。

歯科医院でも、受付・会計、予約、洗浄・滅菌、技工、在庫管理などの業務を省力化する設備・システムが検討対象になり得ます。ただし、単体機器の購入だけではなく、業務工程に応じた設備構成と、省力化時間、付加価値向上、賃上げ計画を具体的に示すことが必要です。

EQUIPMENT

長崎市・東京都で活用を検討できる設備投資支援

長崎市の設備投資関連補助金

  • 長崎市チャレンジ企業応援事業費補助金は、新事業、新製品・新サービス、生産性向上・業務効率化等のための機械設備導入などを支援
  • 申請期限は2026年9月30日、上限は区分により最大5,000万円
  • 長崎市省エネ設備等更新支援補助金は、10%以上の省エネにつながる工場内機械設備の更新、自家消費型太陽光、蓄電池等が対象
  • 申請期限は2026年10月30日、補助率2/3、上限500万円、下限100万円
  • いずれも予算到達で早期終了する可能性があり、交付決定前の発注・契約・着手は避ける必要がある

東京都「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」

  • 都内中小企業者等による、競争力強化や生産能力拡大のための機械設備・器具備品・ソフトウェア導入を支援
  • 第13回の申請受付は2026年7月23日に終了
  • 公式説明資料では、第14回の申請受付が2026年11月11日から24日まで実施予定
  • 2026年8月19日時点では第14回の詳細公表前であるため、最新情報の確認が必要
  • 助成率は区分・コースにより1/2以内から最大4/5以内
  • 助成額は100万円から最大2億円
  • 原則として1基50万円(税抜)以上の機械装置、器具備品、ソフトウェア等が対象
  • 交付決定後の契約・発注・導入が原則であり、早めの設備選定、見積取得、賃上げ計画等の準備が重要

LOCATION

工場の新設・増設には企業立地支援も検討できます

製造業さまが工場や事業所を新設・増設・移転する場合は、都道府県や市町村の企業立地支援制度を利用できる可能性があります。 企業立地支援では、設備だけでなく、建物、用地取得、新規雇用、賃借料、固定資産税などが支援対象となる場合があります。

01

福岡県・福岡市・北九州市

福岡県企業立地促進交付金は、県内の製造・事業施設、特例産業、本社機能等を対象に、最大50億円、投資額の最大10%を助成する制度です。福岡市は市内への新規拠点進出向けに立地交付金制度を設け、2026年4月から半導体関連産業向けに拡充しています。北九州市は工場・研究所・物流施設等の新設・増設を対象に、設備投資額の2%から3%、上限10億円などを案内しています。

02

佐賀県

佐賀県はSAGA立地ナビで産業団地、物件、フォロー体制、企業立地課の相談窓口を案内しています。工場等立地や物流施設立地の補助は、対象地域、業種、投資額、雇用要件、個別算定の確認が必要なため、立地候補地が見えた段階で県企業立地課へ相談する前提で整理します。

03

長崎県・長崎市

長崎県は工場等の新設や関連施設整備に最大30億円、投資額の3%から20%、雇用1人当たり50万円から100万円等の支援を案内しています。長崎市も企業立地奨励金として、施設等整備、建物等賃借、雇用奨励を組み合わせ、総額最大10億円の制度を設けています。

04

熊本県・熊本市

熊本県企業立地促進補助金は、県内に事業所等を新設・増設し、県または市町村と立地協定を締結する企業を対象に、投下固定資産額と新規雇用者数に応じて最高50億円を支援します。熊本市も製造・物流、情報通信、本社機能移転等の制度を案内しており、事業着手前の相談が前提です。

企業立地制度は、短期間の公募方式ではなく、投資計画について自治体と事前協議し、指定、認定、立地協定などを受ける方式が多いことが特徴です。そのため、公募締切だけを探すのではなく、立地場所、投資額、雇用人数、契約・着工時期が見え始めた段階で自治体へ相談する必要があります。

APPLICATION

交付決定までもっていくには

単体設備を購入するだけでは評価されにくい

一般型では、単に古い設備を新しい設備へ更新するだけでなく、導入によってどの業務を、どれだけ省力化できるかを具体的に示す必要があります。 例えば製造業では、次のような投資が考えられます。

  • 製造設備と搬送装置、検査装置、記録システムを連携させる
  • 計量、包装、ラベル発行、在庫反映までを一体化する
  • 生産設備と受発注、在庫、原価管理システムを連携させる
  • センサーやカメラを活用して検査・記録作業を自動化する
  • 複数工程のボトルネックを解消し、少人数でも生産量を維持・拡大する

申請に当たっては、削減できる作業時間、省力化指数、投資回収期間、付加価値額の増加、賃上げ計画などを整理します。 支援会社に相談する場合でも、制度上は申請者自身が事業計画を理解し、責任を持って申請することが求められます。

CHECK

契約・発注・着工前の確認が重要です

補助金や企業立地支援では、制度の適用可否は事業者、地域、業種、投資内容、雇用計画、賃上げ計画、契約時期などを踏まえた個別判断になります。 交付決定、自治体の指定、認定、立地協定、事前相談より前に契約、注文、発注、着工、支払いを行うと、その経費が対象外になることがあります。

  • 設備の契約、発注、支払い、着工を交付決定前に行っていないか
  • 工場の新設、増設、移転のどれに該当するか
  • 建物、土地、設備、システムをどの会社が取得・契約するか
  • 設備投資額、建設費、賃借料、クラウド利用料を経費区分ごとに整理できるか
  • 新規雇用者数、賃上げ計画、雇用開始時期を説明できるか
  • 国・県・市町村の制度を同じ経費に重複適用していないか
  • 自治体の事前相談、指定、認定、立地協定が必要な制度か

同じ設備や経費について複数の国の補助金を重複して受けることは原則としてできません。一方で、建物、設備、雇用、税制優遇などを適切に区分することで、国・県・市町村の支援を組み合わせられる可能性があります。

CONSULT

設備の発注前にご相談ください

SUCCESS-TECH株式会社では、設備導入ありきではなく、現状の業務工程、投資効果、資金調達、補助金の要件を整理したうえで、活用可能性を検討します。 メーカー・設備販売店さまからのご相談では、対象設備の仕様、見積、納期、導入効果、顧客の賃上げ・雇用計画を早めに整理しておくと案内しやすくなります。

2026年秋以降に設備導入を予定している中小企業、2026年度から2027年度に工場の新設・増設・移転を予定している企業の方は、次の情報をご準備のうえ、お早めにご相談ください。

  • 予定している設備・システム・工事の概要
  • おおよその投資額と見積書、仕様書、設備資料
  • 現在の従業員数、新規雇用予定、賃上げ予定
  • 設備導入、契約、発注、着工、操業開始の希望時期
  • 工場や事業所の所在地、または候補地
  • 既に相談・申請している国、県、市町村の支援制度

※本記事は2026年8月19日時点の公式公表情報に基づいています。制度の詳細、申請期限、予算到達による受付終了、対象可否は変更される場合があります。申請・契約・発注・着工前に、必ず最新の公式公募要領、自治体の案内、事務局・自治体窓口で確認してください。

CONTACT

設備投資・補助金活用を相談しませんか?

SUCCESS-TECHでは、補助金申請だけでなく、設備投資、工場の新設・増設、資金調達、 採択後の交付申請・実績報告まで見据えた事業計画づくりを支援しています。

メール:info@success-tech.jp / 電話:092-600-2807